『横浜バレエフェスティバル2021』出演!
ジュンヌバレエYOKOHAMA『悪魔のトリル』
『横浜バレエフェスティバル2021』第1部のフレッシャーズガラに出演するジュンヌバレエYOKOHAMA。今年は芸術監督・遠藤康行振付作『悪魔のトリル』を、総勢13名のメンバーで踊ります。8月1日に公演を控え、リハーサル中の稽古場に潜入! 遠藤監督とジュンヌバレエのメンバーに意気込みをお聞きしました。
インタビュー:小野寺悦子
●遠藤康行 芸術監督
『悪魔のトリル』はもともと『横浜バレエフェスティバル2020』で発表する予定だった作品で、昨年からクリエイションをしてきましたが、コロナ禍で公演が延期になり今年改めてリハーサルに取り組んでいます。
ジュンヌバレエの場合はまず僕が音楽から受けたインスピレーションをもとにみんなに振りを渡し、ソロパートに関してはそれぞれにあわせた得意な動きを振付けていく、というスタイルで創作を進めています。今年のジュンヌバレエは年齢幅もあり、バラエティに富んだメンバーになっているので、また作品を通していろいろな色が舞台上で見えてくるのではないかと思っています。
ジュンヌバレエはプロになるための準備をするプラットフォームであり、この期間で僕が持っているスキルと経験をどんどん与えていけたらと考えています。ジュンヌバレエのメンバーはみんな違うスクールから集まっていますが、そうした中で力を合わせて作品に打ち込むことで、受け身だけではなくクリエイティブな力を付けて欲しい。プロになるとグループで仕事をする機会が多く、自分だけ踊れても何にもならないし、プロとしては通用しない。そういう意味でも、ここでいろいろな経験を積んでもらえたらと思っています。
今回作品に使用する『悪魔のトリル』という楽曲は、作曲家の夢に出てきた音楽をそのまま書き写したといわれている曲で、これまでのジュンヌバレエとはまた違った大人っぽい雰囲気の作品になっています。まずテクニックや動きにしっかりと磨きをかけ、その上で今の時期だからこそできる繊細な気持ちを舞台上で表現したい。この作品はコロナ禍で創作したということもあり、コネクション、繋がりを意識している部分があります。若いダンサーたちのまとまりや内面にある繊細な気持ち、思春期の移ろうキラキラしたものが少しでも見えたらと思っています。
●三宮結(中学3年生)
第4期生として昨年からジュンヌバレエに参加しています。コンテンポラリーの動きが好きで、ぜひ踊ってみたいと思って2020年のビデオオーディションを受けました。ただ実際に踊ってみると、クラシックとは違ってこれまで経験したことのない動きが多く、改めてその難しさを感じています。音楽も普段は古典の曲で踊っているので、『悪魔のトリル』のような大人っぽい曲で踊るのは初めてです。作品自体も長く、リズムも経験したことのないものだったので、お姉さん方の動きを真似したり、鏡の前で角度を研究したり、動画で自分の動きをチェックしてから毎回リハーサルに臨むようにしています。ジェンヌバレエのみなさんには良い刺激をいただいていて、本番までにみんなと動きを合わせて作品を表現できるように頑張りたいと思います。そしてこの経験を生かし、どんどんステップアップしていけたらと考えています。
●田中優歩(高校1年生)
2019年から第3期生としてジュンヌバレエに参加しています。前回出演した『横浜バレエフェスティバル2019』では『パキータ』を踊りましたが、クラシックということもありフォーメーションをみんなで一緒に頑張って練習したのを覚えています。何より印象に残っているのはプロの方たちの踊りです。間近で見てその迫力のすごさに圧倒され、私もあんな風に踊ってみたいと思うようになりました。『悪魔のトリル』は音の取り方や身体の使い方が独特で、リハーサルのたび難しさを感じています。実はもともとコンテンポラリーはあまり得意ではなかったけれど、ジュンヌバレエに参加するようになってから、だいぶ上達することができました。今の課題は全身を使って大きく踊ること。『横浜バレエンフェスティバル2019』でご一緒したプロの方々のように、堂々とした踊りができたらと思っています。
●水戸野彩花(中学2年生)
昨年ビデオオーディションを受け、ジュンヌバレエのメンバーになりました。所属は長野県の白鳥バレエ学園で、長野からリハーサルに通っています。これまでずっとクラシックバレエしか踊ってこなかったので、最初は新しい動きに慣れず、みんなについていくのが大変でした。でもジュンヌバレエで勉強を重ねる内に、上半身を使った踊りもだいぶできるようになり、クセだった力みもかなりなくなってきた気がします。『悪魔のトリル』は冒頭無音で踊るので、音楽がないなかどうお客様に楽しんでいただけるかというのがとても難しいところです。ただみんなで息を合わせて踊ったり、教え合ったりするのはとても楽しいですね。きっと私たちにしか見せられないものがあると思うので、舞台でそこをしっかりみなさんにお見せできたらと思っています。
●羽田万凜花(高校3年生)
2020年のビデオオーディションに受かり、昨年からジュンヌバレエに参加しています。所属は静岡の鈴木直敏・恵子バレエスクールで、もともとオーディションを受けたのも、同じ教室の丸山萌ちゃんがュンヌバレエの一員として『横浜バレエフェスティバル』に出たのを観て憧れたのがきっかけでした。これまでずっとお教室でクラシックを習ってきましたが、ジュンヌバレエでコンテンポラリーの勉強をするようになってから、表現の幅が広がったなと自分自身手応えを感じています。『悪魔のトリル』は魅力的な悪魔になりきるという部分が難しいところ。ただコンテンポラリーはクラシックバレエと違って決まりがなく、自分の好きなように表現できるので楽しいですね。ジュンヌバレエのみなさんは一人一人個性がはっきりしていて、一緒に稽古をするたび大きな刺激を受けています。私も表現を磨き、観た人を魅了することができるダンサーになれたらと思っています。
★公演情報★
★第2部・第3部 ワールドプレミアム
・「ドン・キホーテ」よりキトリのヴァリエーション
井関エレナ (ベルリン国立バレエ団)
・「I won’t stand still」 振付:アーシャック・ギャルマン
オステアー紗良 (ベルリン国立バレエ団 デミソリスト)
・「エスメラルダ」より男性ヴァリエーション
二山治雄 (パリ・オペラ座バレエ団契約団員)
・タイトル未定 コンテンポラリー作品
津川友利江 (元バレエ・プレルジョカージュ)
柳本雅寛 (振付家・ダンサー・+81主宰)
・「ジゼル」第2幕よりパ・ド・ドゥ
飯島望未 (元ヒューストン・バレエ団プリンシパル)
秋元康臣 (東京バレエ団プリンシパル)
・タイトル未定 コンテンポラリー作品 振付・演出:高瀬譜希子 遠藤康行
高瀬譜希子 (元カンパニー・ウェイン・マクレガー)
遠藤康行 (元フランス国立マルセイユ・バレエ団ソリスト・振付家)
・「海賊」第1幕よりパ・ド・トロワ
前田紗江 (英国ロイヤル・バレエ団アーティスト)
五十嵐大地 (英国ロイヤル・バレエ団)
松浦祐磨 (YAGP2018/第1位)
・「6day solo」*新作 振付:小池ミモザ
小池ミモザ (モナコ公国モンテカルロ・バレエ団プリンシパル)
・タイトル未定 コンテンポラリー作品 振付:エドワール・ユ
津川友利江 (元バレエ・プレルジョカージュ)
エドワール・ユ (BEAVER DAM COMPANY(仏)代表)
・「パリの炎」よりグラン・パ・ド・ドゥ
菅井円加 (ハンブルク・バレエ団プリンシパル)
二山治雄 (パリ・オペラ座バレエ団契約団員)
★第1部 フレッシャーズガラ
・「くるみ割り人形」第2幕より金平糖の精のヴァリエーション
山下栞
2021年出演者オーディション優勝/神奈川県民ホール賞(所属:シンフォニーバレエスタジオ)
・「アレルキナーダ」のヴァリエーション
宮さくら
2021年出演者オーディション第2位(所属:梨木バレエスタジオ)
・タイトル未定 クラシックヴァリエーション
田中美帆
第6回YBC横浜バレエコンクールグランプリ受賞(所属:東京シティバレエ団)
・「悪魔のトリル」 振付:遠藤康行
ジュンヌバレエYOKOHAMA
遠藤ゆま 國立桃菜フローラ 桑山奈那子 小林咲穂 三宮結 高尾志結 竹内渚夏
田中優歩 橋本杏梨 羽田万凜花 水戸野彩花 山下沙羅 山本真優 (50音順)
※演目は変更になる場合がございます。
チケットはこちら(横浜バレエフェスティバルチケットセンター)から
チケットかながわでも扱っています。詳しくは、こちら
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投稿日: 2021 年 7 月 14 日
カテゴリ: インタビュー, 公演プレビュー(レビュー), イベント