「横浜バレエフェスティバル2022」初出演!
パリ・オペラ座バレエ
クララ・ムーセーニュ(Clara Mousseigne)さんインタビュー
このたび横浜バレエフェスティバルに初出演するクララ・ムーセーニュ(Clara Mousseigne)さん。パリ・オペラ座学校を経て2020年にパリ・オペラ座バレエ団に入団し、早くも昨年の昇進試験でコリフェに昇進した期待の星です。
日本とフランスにルーツを持ち、今回プロとして初めて日本の舞台を踏むクララさんに、お話を伺いました。
聞き手:森 菜穂美
はじめまして!クララさんは今パリ・オペラ座バレエ(Ballet de l’Opéra de Paris)のコリフェでいらっしゃいますが、日本のコンクールにも出場されて受賞されたご経験がありますね。日本でもバレエを学んでいたことはあるのでしょうか? バレエを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
私はフランス人自毛植毛医師(Dr Bruno MOUSSEIGNE)の父と日本人の母、年の離れた二人の姉、現在バイオリニストの桜子(Sakurako)と仏弁護士の緑(Midori)の5人家族の3女としてフランスのパリに生まれました。姉2人が奏でるバイオリン、チェロ、ピアノやクラシック音楽を、母のお腹の中にいた頃から聴きながら育ちました。つかまり立ちも音楽に合わせて身体を嬉しそうに動かしていたそうです。2歳半頃当時大好きだったバービー人形のバービーが、クラシックダンサーとして踊るくるみ割り人形(Barbie In The Nutcracker – Barbie Casse Noisette)が発売され、バービー片手にチュチュで大画面に映し出される映像を食い入るように観ている写真が残っているので、それがバレエとの最初の偶然で必然の出会いかもしれません。3歳前頃、パリ日本人幼稚園のお遊戯会でパリの炎やロマンティックチュチュで音楽に合わせて楽しそうに踊る映像も残っています。
8歳の時にパリに戻り本格的にバレエを学ぶレッスンの初日「クララという名前はなんの演目の主人公?」という問いに答えられなかったのを覚えています(笑)クララという名前は明るい太陽の光のイメージで名付けられました。
その後、桜子がロンドン王立音楽院(Royal Academy of Music)でバイオリンを学ぶことになり、それに合わせて自毛植毛医師/Greffe de cheveux – FUE (Follicular unit extraction)の父もパリに続いて、ロンドンでも開業することになりました。私も幼少期をロンドンで過ごすことになり、パリでの日本人のダンスの先生が「クララに合うかも?」とお勧めくださったロイヤルアカデミーオブダンシング(RAD)に通い始めました。
RADでのトレーニングは、今思い返すと遊びの中に色々なテクニックを習得する要素が散りばめられており、ミュージカルスクールのようで、幼稚園が終わって一緒に勉強する仲間とトレーニングに参加するのがとても楽しかったのを覚えています。
英国式教育からフランス流の教育に戻ることを決め、イギリスの最後の2ヶ月をロンドン日本人学校で、日本文化にたっぷりと浸ることができました。当時の校長先生は、毎朝の草むしりをご趣味とされていて、1年生の私達は、自分の縫った雑巾で、みんな仲良く拭き掃除や掃き掃除に勤しみました。パリオペラ座バレエ学校(Ecole de Danse de l’Opéra de Paris)では、ダンスの学びを例えて「磨く」と言いますが、床を拭く時の感覚が、自分自身を磨く感覚と似ていると感じます。日本語の読み書きや日本語での会話も周りの友達や先生、お母様達がみんなで育てて下さったお陰でできるようになったことで世界が広がりました。今こうして思い返すと点と点が線で繋がっているようで感謝の気持ちでいっぱいになります。
日本の夏休みにはパリオペラ座をはじめとした世界中の素晴らしい先生方のワークショップが開催されていることを知り、バカンスも兼ねて日本に滞在して、ワークショップやコンクールを経験しました。日本のダンスの先生方の生徒の皆さんに寄り添う熱心さに感動しました。一人で心細くコンクールに参加する私の姿を見かねて、懇切丁寧に声をかけてくださり、「眠りの森の美女」の踊りを指導してくださった他の参加者の方の日本人の先生の御恩を忘れることができません。心優しくお声がけいただいたおかげもあって、幸いにも一位の成績を頂け、いつか日本のダンスの世界に恩返しがしたいと思いました。
日本の夏は、ヨーロッパでもなかなか学ぶことのできないような先生方のワークショップが開催され、国際的なダンサーが出演する公演もあり、バレエに触れる機会が多く、日本は世界でとても恵まれている国だと思います。
パリ・オペラ座学校ではどのように勉強をされていましたか?学校で学んだことで一番大切なことは何だったでしょうか?
9歳の時にパリオペラ座バレエ学校に入学しました。集団においての調和の大切さ、オペラ座バレエ学校の象徴であれるよう生活の面、学業の面、もちろんダンスにおいても不屈の自己鍛錬力を養う事が生徒たちに要求されます。
午前中に一般科目を学び、午後からはバレエクラス、コンテンポラリー、ジャズ、解剖学や音楽など、ダンスに関連する授業を受けたり、公演リハーサルを行いました。オペラ座バレエ団の公演に子役として出演する機会にも恵まれ、憧れのダンサーの方々と劇場でリハーサルを行えたことはとても刺激的でした。
パリオペラ座バレエ学校では何よりもまず、基礎を大切にしたトレーニングを行います。パリオペラ座のスタイルを毎日のトレーニングを通して自然に取得出来るようにレッスンを行なってくださった先生方から学んだ大切なことはやはり基礎に忠実という事です。
毎日のトレーニングを通して身体に感覚として「型」を叩き込み、その上で基礎の上に成り立つ表現力、個性を磨いていくために揺るぎない自己鍛錬と感性を研ぎ澄ませ、毎日研鑽しております。
私の学生時代、エリザベス・プラテル校長が、パリオペラ座バレエ学校の生活リズム、舞台のキャスティングも含めた準備や公演に向けたスケジュールは、パリオペラ座バレエ団のそれと同じ流れになっているとおっしゃっていましたが、本当にその通りで、そのバレエ学校の経験があったので、パリオペラ座バレエ団の公演が中心の生活に戸惑うことなくスムーズに対応できたことも有難いことでした。バレエ学校の生活自体が、プロになる準備を自然とさせてくださっていたのだと、入団してから改めて感じました。
パリ・オペラ座のバレエの魅力は?
口頭伝承により、パリオペラ座独自の伝統的な上品なスタイルが代々受け継がれているのが、魅力の一つだと思います。例えば、セルジュ・リファールの作品やヌレエフの作品を学んでいますと、踊りのスタイルだけでなく、その背景にある先人たちの歴史を感じます。
その一方、現代作品の上演にも積極的で、古典作品と現代作品の両方を踊ることのできる魅力あるダンサーがたくさんいることもオペラ座バレエの魅力だと思います。
一人一人の美意識の高さと均整の取れた全体のバランスに、裏打ちされたテクニックや観客を惹きつける演劇性、足先やポールドブラの美しさによって織りなされる、コール・ド・バレエ(群舞)の上質さと舞台上でのラインの美しさは世界最高峰だと思います。
2020年という、コロナ禍の年に入団されましたね。その間のバレエ団での活動はいかがだったでしょうか?
私は2020年10月に入団しました。例年7月初旬に行われる入団試験が、コロナの影響で10月に延期となりました。学校もその年の4月にはすでに休校になり、授業も全てZoomでのレッスンでした。入団試験1ヶ月前に入団試験を受ける最終学年の準備クラスだけが再開されることとなり、1人でも感染者が出ると学校のクラスも入団試験も中止になる緊張感の中、通常と異なる状況でしたが周りの友人や先生方と励まし合いながら準備を行いました。
幸いにも首席で入団でき、パリオペラ座バレエより、今後が期待される若手ダンサーに毎年送られるという「ジュヌ・エスポワール賞」を授与いただけ、とても光栄だったと同時に、身の引き締まる思いでした。
入団直後に、ラ・バヤデールの舞台に参加することができ、無観客ではありましたが、ポール・マルクのエトワール任命の舞台に立ち合えたりと、貴重な経験ができました。また世界にオンライン配信される形で行われた、シャネルのガラ公演では「エチュード」にも参加させていただけました。小さい頃からずっと踊りたいと思っていた憧れの作品で、さらにシャネル製作のとても綺麗な衣装で踊ることができ本当に感動しました! さらに「ロミオとジュリエット」では、セウン・パクのエトワール任命の日に、夢の中のジュリエット”役で、エトワールのポール・マルクと踊れたことも財産となっています。
2020-21年シーズンは、舞台が実施できるのか不安定な状況が続きましたが、なんとか初めてのシーズンを終えてホッとしたのを覚えています。
2回目の昇進コンクールで、コリフェへの昇進を決めました。カドリーユのダンサーのコンクールは人数も多くて競争が激しかったと思いますが、出場者で最年少17歳でクララさんが昇進を決めたのは見事ですね。昇進コンクールは大変でしたか?
前回の昇進試験では、舞台に出た瞬間にこれまで感じたことのないようなエネルギーが湧き上がり、バリエーションを披露でき、自分でも驚きました。とても不思議な感覚で、自分でもどうしてこんなにエネルギーが出たのだろうと、後で色々考えました。
最終学年の年に、大規模なストライキやコロナの影響でほとんどの公演がキャンセルになり、2年弱の間、一度もガルニエの舞台に立つことができませんでした。ちょうどオペラ座350周年と重なった卒業公演では「コッペリア」全幕のスワニルダを踊る予定で、同時世界配信される予定の充実した大規模なものだったのですが、学校内の舞台で、学生全員に新調された衣装でドレスリハーサルが行われた直後に、コロナの影響でパリオペラ座が閉鎖されることが決定し、残念ながらガルニエで踊ることが叶いませんでした。
その後の内部入団試験も、コロナの影響で例外的に学校内で行われました。もちろん入団してからは、コールドバレエとしてガルニエやバスチーユでの舞台に立たせて頂いていたのですが、昇進試験では、ほぼ2年振りにあのガルニエの特別な空間でソロのバリエーション踊ることができ、充電していたエネルギーを力一杯出し切れたのだと思います。これまで踊る予定があって準備をしてきたのに、踊ることができなかった時の様々な思いや感情が、一気にプラスのエネルギーとして爆発したのだと思います。
前回、最年少で昇進させていただけて非常に恵まれていると感じておりますが、オペラ座バレエ団のダンサーに年齢は関係ないと思っています。周りのダンサーではなく、自分自身と向き合って、今後の昇進試験も準備をしていきたいと思っています。もちろん昇進試験だけでなく、毎日のレッスンを大事にし、そして日頃の舞台の一つ一つを大切にして、お客様の前でベストな踊りを披露することを何よりも心がけています。
今までオペラ座で踊った作品で印象的だった作品は何でしょうか?
先日のラ・バヤデールで、影の王国のソリストとマヌーを踊らせていただきました。ちょうど、影の王国のソリストを踊った日にフランソワ・アリュがエトワールに任命され、その場に間近で立ち会うことができましたので、印象に残っています。
オペラ座はコンテンポラリー作品も多いですが、クララさんはクラシックとコンテンポラリー、ネオクラシックとどちらがお好きですか?
クラシックもコンテンポラリー、ネオクラシックも全て好きです。私はコンテンポラリーの経験がクラシックほど多くありませんので、これから経験が必要だと感じています。
これから踊ってみたい役は何でしょうか?
どのような役でも、与えていただいた役をきちんと踊っていきたいです。
これは小さな頃からの夢なのですが……、姉のバイオリンの演奏で「瀕死の白鳥」を踊りたいと思っていて、いつか実現できれば、と願っています。
今回、初めて横浜バレエフェスティバルに出演してくださいます。今年の夏はいくつか日本での公演に出演されますが、日本で、そして特に横浜バレエフェスティバルで踊ることへの期待についてお聞かせください。
パリでは他の国のダンサーの踊りを拝見する機会があまりありませんが、世界中で活躍される日本のダンサーのみなさまのエネルギーを横浜にて感じることを今よりとても楽しみにしています。私に声をかけてくださって、このような素晴らしい機会をくださった、主催者様に心より感謝をしています。日本の皆様に感動いただけるような踊りを披露できればと思っています。
今回踊られるのは「くるみ割り人形」ですね。オペラ座ならではのヌレエフ版になると思いますが、この作品で見せたいところはどんなところでしょうか?
横浜バレエフェスティバルでは、ヌレエフ版の「くるみ割り人形」より金平糖の精のバリエーションを日本の観客の皆様の前で踊らせて頂けることをとても光栄に思っています。とても難しいバリエーションですが、上品なパリオペラ座スタイルのテクニックとヌレエフの踊りの真髄を、パリオペラ座の往年のエトワールの先生より学んでいます。
パリオペラ座の重厚な衣装とティアラと共に、まだまだ未熟ではありますが、パリオペラ座の小さな代表だと気を引き締めて、真摯に踊れるよう日々パリにて精進しております。
これからどんなダンサーになっていきたいと思っていますか?
古典、現代作品限らず、どのような作品、スタイルも踊りこなせるダンサーになれるよう努力したいと思います。
クラシックダンスは、どこまでも追求できる芸術なので、日々飽きることがなく幸せです。今日の自分を変化・進化することを楽しみ続けたいです。
パリオペラ座のダンス芸術や伝統を授けてくださる先人の教えを有難く受け取ることのできる心の柔軟さや素直さを忘れずに、「指導を受ける人間としての資質の向上」と共に、御縁のある全てのダンサーから受け継ぐ生きた財産を後進へバトンタッチする役目の人間だということを常に心に留め行動したいです。ダンスができる日々は、奇蹟的なのだと日々痛感しておりますので、どんなことも前向きに捉えて明るく楽しく日々喜びを満喫します。真摯で謙虚な生き方や考え方が、すべての踊りで表現されるよう、人々の幸せに繋がる精進を重続できる人間であれるよう覚悟する機会を与えて頂けたこのインタビューに深く感謝致します。
憧れのダンサーはいますか?
どのダンサーからも学ぶところが多く、「このダンサーが憧れです」ということは難しいですが、私のプチ・ペールであるマチュー・ガニオは、憧れのダンサーの一人であり、尊敬すべき方です。幼いころからいつも応援してくれています。
日本の観客へのメッセージをお願いします。
バレエナビをご覧のみなさま、はじめまして、パリオペラ座バレエ団のクララ・ムーセーニュと申します。
今回、横浜バレエフェスティバルに参加させていただけることになりました。日本で舞台に出演するのはこの夏が始めての経験となりますが、パリオペラ座バレエの伝統とエスプリが融合されたパフォーマンスを観客の皆様にお届けできるように、リハーサルに励んでおります。
横浜バレエフェスティバル、並びに「前夜祭」にて、皆様にお会いできますことを楽しみにしております!
【本公演】
2022年7月31日(日) 14:00開演(13:00開場)予定
会場:神奈川県民ホール 大ホール
バレエファンの方はもちろん、初めてバレエを観る方も楽しめる公演です。
◎出演ダンサー
ワールドプレミアム
厚地康雄:元英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団/プリンシパル
アレクサンドル・カニャ:ベルリン国立バレエ団/ドゥミソリスト※追加出演が決定いたしました。
井関エレナ:ベルリン国立バレエ団
加瀬栞:イングリッシュ・ナショナル・バレエ/リードプリンシパル※追加出演が決定いたしました。
クララ・ムーセーニュ:パリ・オペラ座バレエ団/コリフェ
小池ミモザ:モナコ公国モンテカルロ・バレエ団/プリンシパル
酒井大:バレエダンサー・ミュージカル俳優※追加出演が決定いたしました。
菅井円加:ハンブルク・バレエ団/プリンシパル
二山治雄:元パリ・オペラ座バレエ団/契約団員
平田桃子:英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団/プリンシパル
松浦祐磨:ABT/スタジオカンパニー
柳本雅寛:+81 (50音順)
フレッシャーズ
吉川文菜:2022年出演者オーディション第1位・神奈川県民ホール賞/胡桃バレエスタジオ
佐藤菜摘:2022年出演者オーディション第2位/YARITAYUBALLETSTUDIO
斉藤真結花:2022年出演者オーディション第2位/ル・レーヴバレエスタジオ
ジュンヌバレエYOKOHAMA
遠藤ゆま:エンドウ・バレエ
三宮結: RBSバレエカンパニー
周藤百音:マユミキノウチバレエスタジオ
羽田万凜花:鈴木直敏・恵子バレエスクール
小林咲穂:RBSバレエカンパニー
國立桃菜フローラ:BALLET・LE・COUER
田中優歩:マユミキノウチバレエスタジオ
山下沙羅:RBSバレエカンパニー
市川由凛菜:2022出演者オーディション選出/吉原バレエ学園
加藤りこ:2022出演者オーディション選出/市ノ木瑠美子 Classic Ballet Studio
※追加ダンサーが決定次第、順次発表いたします。
※作品は、決定次第発表いたします。
※出演予定者につきましては、本年夏の段階での海外からの入国制限措置の状況や
海外バレエ団の年間スケジュール変更等により変更や降板となる可能性もございます。
やむを得ない理由での出演予定者の変更や降板によるチケット払い戻し措置は御座いません。
予めご理解賜りますよう宜しくお願い致します。
**********
【前夜祭】
2022年7月30日(土) 18:00開演 (予定)
ダンサーと同じ舞台上から観覧するという、レアな公演『前夜祭』も大変ご高評いただいております。
※前夜祭の詳細は、決定次第発表いたします。
★一般販売:2022年2月9日(水)10:00~
≪全席指定≫
S席:12,000円/A席:10,000円/B席:6,000円/C席:4,000円
神奈川県民シートS席(神奈川県在住・在勤の方のみ購入可):9,000円
※神奈川県民シートは、チケットかながわのみで取り扱い(前売り販売のみ/窓口・電話)
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投稿日: 2022 年 7 月 7 日
カテゴリ: インタビュー, 公演プレビュー(レビュー), イベント, 未分類