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モスクワ国際バレエコンクール第3位 畑戸利江子さんインタビュー

バレエナビ編集部は7月10日、名古屋のテアトル・ド・バレエカンパニーにお邪魔しました。

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モスクワのボリショイ劇場で開催された第12回モスクワ国際バレエコンクールで、女性ジュニア(14~18歳)パ・ド・ドゥ部門で第3位に入賞した畑戸利江子さん。同コンクールは1969年から4年ごとに開催され、ローザンヌ国際バレエコンクールなどと並ぶ世界有数のバレエコンクールとして知られています。今回ジュニア部門には57名がエントリーし、畑戸さんはロシア人ダンサーイリヤ・アルタモノフさんと踊り入賞を果たしました!

モスクワ国際バレエコンクール3位入賞おめでとうございます。コンクールでの演目を教えて下さい。
ファーストラウンドで課題曲の「パリの炎」のパ・ド・ドゥを踊って、セカンドラウンドでは「海賊」とコンテンポラリーのパ・ド・ドゥを踊りました。最後の決戦ではオーケストラが入って「ドン・キホーテ」を踊りました。

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発表の瞬間はどんな感じでしたか?
表彰式の前に残った人が集められて、円になって、そこで順位が読み上げられるんです。その発表がすごい淡々としてて、すぐに“うれしい!”っていう気持ちが湧かなかったんです。まわりのみんなもとっても冷静で(笑)。私は自分の名前が呼ばれて“ほっとした”って感じでした。実は1位の後、2位がいなくて、3位に私だったので“なんで2位がいないんだろう!?”って思いました(笑)。表彰式のあと、みんなから祝福されてその時にやっと実感しました!

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日本にいるお母さんに一番に知らせたんですが、とっても喜んでくれました。それから、第1回のモスクワ国際バレエコンクールでは、現在テアトル・ド・バレエカンパニーの芸術監督で演出、振付をしてくださっている深川秀夫先生が入賞されていて、すごい歴史ある国際大会なんだ!と思いました。

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会場となったボリショイ劇場の印象はいかがでしたか?
客席が金色に光ってて、天井の大きなシャンデリアがとっても綺麗でした。昔の王族がたくさんいる映画のワンシーンのようでした。

ロシア人のパートナーのイリヤ・アルタモノフ(ロシアバレエ・モスクワ)さんはどんな方でしたか?
すごく明るくて、面白くて、いつも歌ってるんです(笑)。お互い片言の英語でコミュニケーション取りました。日本にも2回来てくれて、練習していたので安心して踊れました。
表彰式の後、ガラコンサートで最後にもう一度踊ったのですが、その時に“レッツ!エンジョイ!!”って言って、ハイタッチのように、こぶしとこぶしをあてて気合を入れてくれました(笑)。

モスクワ国際バレエコンクール出場にあたり、大変だったことはありますか?
演目数が多い事とか、ボリショイ劇場の舞台面が斜めになっているので、感覚を掴むのが大変でした。でも劇場のリハーサル室の床も斜めになっていたので、そこで練習して本番に備えました。

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2週間という長い滞在でしたが、コンクール期間中の思い出があれば聞かせて下さい。
ロシア名物のボルシチをはじめて食べました!(笑)。美味しかったです。あと、空港のお土産屋さんが、チョコレートとマトリョーシカしかなかったので(笑)びっくりしました。食べ物はお菓子のチョコしかなかったので・・・お土産にして溶けないか心配でした(笑)。

バレエを始めたきっかけを教えて下さい。
初めて「白鳥の湖」を見て自分もやりたいと思いました。5歳の時に家の近くの文化センターで習い始めて、その後、小学校1年生の時にいろいろバレエ団をまわってレッスンをしていたのですが、塚本洋子先生の教室を見学したときに“ここでやりたい!”と思いました。

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塚本先生は利江子ちゃんにとってどんな先生ですか?
生徒が最善を尽くせる道に導いて下さる先生です。基礎をとても大切にし、先生の一言で踊りやすくなったりします。
レッスンがとても楽しく、よく例え話などをして下さり、わかりやすくご指導して下さいます。

憧れのダンサーはいますか?
アリーナ・コジョカルさんが好きです。とても魅力的で、昔からユーチューブとかで見ています。それから、今回の審査員にザハロアさんがいて、ザハロアさんも大好きなので、一緒に写真が撮れて嬉しかったです。舞台も観たことがあるんですが、間近で見るザハロアさんは本当に綺麗で、とても顔が小さくてびっくりしました(笑)。

普段からダイエットはしていますか?
はい。先生に言われて・・・(笑)。頑張っています。少し太ったなと思った時は、少しずつ食べる量を減らしたりして自分でコントロールしています。学校でお友達が美味しいお店の話をしている時は、聞くだけにして我慢しています(笑)。昨日もお母さんとお店に入って「これ食べたいな~!」って言ったら、「じゃ、バレエやめる?」って言われて(笑)。バレエは絶対にやめられないので我慢しました!

将来の夢は?
世界で活躍出来て、自分の踊りで感動してもらえるようなダンサーになりたいです。ヨーロッパに行ってみたいです。イギリスとかいいなって思います。

7/28(日)に行われるバレエ団の発表会では受賞作品を披露するんですよね?
当日、会場に足を運んでくれたお客さんが、私の踊りを見て“もう一度観たい!と思ってくれるような踊りを披露しますので、是非期待してて下さい。

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ロシアから帰国した空港で、チェブラーシカの人形を持った畑戸さんは15歳のあどけなさが残る、可愛らしい女の子という印象でした。指導者の塚本洋子先生によると畑戸さんは「コツコツ“努力家”タイプ」だそうです。誰にも負けないバレエに向かう情熱と、地道な努力が実を結びましたね。これからは、さらに表現力に磨きをかけ大人の女性ダンサーに成長してください!!

取材・文:鈴木礼子

 

2013 Yoko Tsukamoto
テアトル・ド・バレエ アカデミー32nd発表会

2013/07/28 (日)
【第1部】
バレエコンサート  パ・ド・ドゥ&ヴァリエーション
コンテンポラリー
ジャズダンス
※第12回モスクワ国際 バレエコンクール
ジュニア・パドドゥ部門  第三位(銅賞)受賞
畑戸利江子出演

【第2部】
コッペリアより
※第12回モスクワバレエ コンクール受賞作品披露

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