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PICK UP!

キエフ・バレエ来日公演プレビュー
~創立150周年を記念した特別プログラムを披露、年末年始のバレエ鑑賞はキエフ・バレエで決まり!

文:高橋森彦(舞踊評論家)

2017年~18年の年末年始に思う存分バレエを鑑賞し心潤うひとときを過ごしたい――。そう願う方々にお薦めなのが、昨年に続いて来日するキエフ・バレエ(タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ)だ。旧ソ連三大歌劇場と称されるキエフ大劇場は創設150年を迎え、オペラ、バレエ、オーケストラのすべてを伴って来日し「劇場創立150周年記念 ウクライナ国立歌劇場来日公演フェスティバル」を行い、バレエは5演目の上演となる。

キエフ・バレエの大きな魅力は、クラシック・バレエの優雅な様式美を身に着けた優れたダンサーが揃うこと。さらに、名門キエフ・バレエ学校(現在の芸術監督は日本人の寺田宜弘)を傘下に従えている。世界広しといえども古典バレエの伝統を受け継ぎ、厳格な様式美を守り育んでいる大カンパニーは思いのほか多くはない。
今回の来日でもクラシック・バレエの代名詞と言われる『白鳥の湖』、クリスマスにぴったりの『くるみ割り人形』、痛快無比な『ドン・キホーテ』という定番の古典全幕を現地と同じウクライナ国立歌劇場管弦楽団とともに披露する。日本に居ながらにして「本物」に触れる得難い機会となるだろう。

さらに今回は、チャイコフスキー作曲による三大バレエ名場面集「新春特別バレエ」と、「150周年バレエ・ガラ」を催す。前者はバレエ入門編としても適している。後者は日本初演『フィガロの結婚』より抜粋、同じく歌劇「イーゴリ公」より『ダッタン人の踊り』、また、40年ぶりの日本での上演となる『森の詩』より第3幕など、古典にとどまらない選りすぐりのレパートリーを揃えているので要注目したい。

そして気になるのは主演ダンサー(日替わり)。ベテランと若手、ゲストがバランスよく配されており楽しみだ。“キエフの至宝”と称される名花エレーナ・フィリピエワが君臨し、カテリーナ・カザチェンコ、オレシア・シャイターノワ、アンナ・ムロムツェワという美しい若手バレリーナも輝いている。デニス・ニェダク、ヤン・ヴァーニャ、ニキータ・スハルコフら男性陣も実力十分。そしてアナスタシア・マトヴィエンコ<旧姓A.チェルネンコ>(マリインスキー・バレエ)、レオニード・サラファーノフ(ミハイロフスキー劇場バレエ)という豪華ゲストを招く。ちなみにサラファーノフはキエフ・バレエ出身で、昨年の日本公演での客演が話題となっただけに再招聘は喜ばしい。
2017年のバレエ鑑賞納めと来る2018年のバレエ鑑賞初めはキエフ・バレエで決まりだ。

 

公 演 情 報

キエフの至宝フィリピエワに加えキエフ出身のレオニード・サラファーノフとアナスタシア・マトヴィエンコがゲスト出演!「150周年バレエ・ガラ」では3作の日本初演作品をはじめ、なかなか日本では披露されない“幻の作品”などを上演。
同劇場ならではの特別プログラムを携えた記念すべき年に贈る特別な来日公演。

12月24日 (日) 12:00開演 東京国際フォーラム ホールA くるみ割り人形
12月24日 (日) 16:00開演 東京国際フォーラム ホールA くるみ割り人形
12月26日 (火) 18:30開演 東京文化会館 大ホール 150周年バレエ・ガラ
12月28日 (木) 13:30開演 アクトシティ浜松大ホール くるみ割り人形
12月29日 (金) 18:30開演 ロームシアター京都 くるみ割り人形
※12/28・29公演のみ特別録音音源を使用します。

1 月 3 日 (水) 12:30開演 東京国際フォーラム ホールA 新春特別バレエ
1 月 4 日 (木) 18:30開演 東京文化会館 大ホール ドン・キホーテ
1 月 5 日 (金) 13:00開演 東京文化会館 大ホール ドン・キホーテ
1 月 6 日 (土) 11:30開演 東京文化会館 大ホール 白鳥の湖
1 月 6 日 (土) 16:00開演 東京文化会館 大ホール 白鳥の湖
1 月 7 日 (日) 15:00開演 千葉県文化会館 大ホール 白鳥の湖
1 月 8 日(月・祝)15:00開演 Bunkamuraオーチャードホール 白鳥の湖

公演詳細情報はこちらhttp://www.koransha.com/ballet/kiev2018/